「友達だけのMinecraftワールドで遊びたい」「公開サーバーを運営してコミュニティを作りたい」——そんなとき選択肢に上がるのが、VPS(仮想専用サーバー)を使った自前のゲームサーバー構築です。
- そもそもゲームサーバーを自前で立てるとは?メリットと代表的なユースケース
- Xserver VPSがMinecraftサーバーに選ばれる理由
- Xserver VPSの料金プラン比較——Minecraftに必要なスペックは?
- 【実践】Xserver VPSでMinecraftサーバーを立てる手順
中でもXserver VPSは、国内大手のエックスサーバー株式会社が提供するVPSサービスで、Minecraftを含むゲームサーバー用テンプレートが用意されていることから、初心者でも比較的導入しやすいサービスとして知られています。
本記事では、Xserver VPSを使ってMinecraftのマルチプレイサーバーを立てる具体的な手順を、サーバー初心者の方にもわかりやすく解説します。料金プランの選び方から、実際の構築ステップ、運用上の注意点やデメリットまで、判断材料となる情報を網羅的にまとめました。押し売りではなく、読者自身が「自分に合っているか」を判断できることを目指した記事です。
そもそもゲームサーバーを自前で立てるとは?メリットと代表的なユースケース
Minecraftのマルチプレイには、大きく分けて以下の方法があります。
- Minecraft Realms(公式サービス):月額制で手軽に使えるが、カスタマイズ性が限られる
- レンタルサーバー(Aternos等の無料サービス):無料で使えるものもあるが、性能や稼働時間に制限がある
- VPSを使った自前サーバー:自由度が高く、MODやプラグインも自在に導入できる
VPSで自前のサーバーを立てる最大のメリットは、自由度の高さです。以下のようなユースケースで特に力を発揮します。
ユースケース1:仲間内で遊ぶプライベートサーバー
5〜10人程度の友人グループで、好きな時間にログインして遊べるワールドを用意したいケースです。Realmsでも対応可能ですが、VPSならMODサーバー(Forge / Fabric)を立てて、工業MODや魔術MODなど好みの拡張を自由に導入できます。
ユースケース2:コミュニティ向け公開サーバー
20人以上が同時接続するような規模のサーバーでは、プラグイン(Spigot / Paper)による荒らし対策、権限管理、経済システムなどの導入がほぼ必須です。VPSならこれらを柔軟に構築でき、サーバーの設定を細かくチューニングできます。
ユースケース3:サーバー構築の学習目的
Linux操作やネットワーク設定を実践的に学びたい方にとって、Minecraftサーバーの構築は格好の教材です。楽しみながらインフラの基礎知識が身につくため、IT系のキャリアを目指す学生にも人気があります。
Xserver VPSがMinecraftサーバーに選ばれる理由
国内にはさまざまなVPSサービスがありますが、Xserver VPSがゲームサーバー用途で注目されるのには、いくつかの理由があります。
1. ゲームサーバー専用テンプレート(アプリイメージ)
Xserver VPSでは、サーバー申し込み時に「Minecraft(Java版)」「Minecraft(統合版)」などのアプリイメージを選択できます。これにより、OSのインストールやJavaの環境構築を自分で行う必要がなく、申し込み完了後すぐにサーバーが利用可能な状態になります。
サーバー構築の経験がない方にとって、この初期設定の手間が省けることは大きなメリットです。
2. 国内データセンターによる低遅延
Xserver VPSのサーバーは国内のデータセンターに設置されています。日本国内のプレイヤー同士で遊ぶ場合、海外リージョンのVPSと比較して通信の遅延(レイテンシ)が小さく、快適なマルチプレイが期待できます。
3. NVMe SSD採用による高速なディスクI/O
MinecraftサーバーではワールドデータのRead/Writeが頻繁に発生します。Xserver VPSはストレージにNVMe SSDを採用しており、チャンクの読み込みやワールドの保存が高速に処理されます。
4. エックスサーバー社の運用実績
Xserver VPSを運営するエックスサーバー株式会社は、レンタルサーバー事業で国内シェアトップクラスの実績を持つ企業です。サポート体制やサービスの安定性に一定の信頼があります。
ただし、これらはあくまでサービスの特徴であり、すべてのユーザーにとって最適とは限りません。後述の比較表や注意点も合わせてご確認ください。
Xserver VPSの料金プラン比較——Minecraftに必要なスペックは?
Minecraftサーバーに必要なスペックは、同時接続プレイヤー数とMOD・プラグインの有無によって大きく変わります。以下は、Xserver VPSの主要プランとMinecraft用途での目安です。
※ 料金は2026年3月時点の情報です。最新の正確な料金は必ずXserver VPS公式サイトでご確認ください。キャンペーンや契約期間によって実際の価格は変動します。
| プラン | メモリ | vCPU | SSD容量 | 月額料金(税込)目安 | Minecraft用途の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2GBプラン | 2GB | 3コア | 50GB | 830円〜 | 1〜4人程度の少人数向け。バニラ(MODなし)推奨 |
| 4GBプラン | 4GB | 4コア | 100GB | 1,700円〜 | 5〜10人程度。軽量なMOD・プラグインも可 |
| 8GBプラン | 8GB | 6コア | 100GB | 3,201円〜 | 10〜20人程度。MODサーバーや中規模運営に |
| 16GBプラン | 16GB | 8コア | 100GB | 7,200円〜 | 20人以上の大規模サーバー。重量級MODパックにも |
筆者の見解では、初めてサーバーを立てる方で友人と少人数で遊ぶなら2GBプランで十分スタートできます。ただし、MODを多く導入する場合や、今後プレイヤーを増やす予定がある場合は、最初から4GBプランを選んでおくと安心です。Xserver VPSはプランの変更(スケールアップ)にも対応しているため、まず小さく始めて様子を見るという運用も可能です。
※ 上記の人数目安はバニラ〜軽量MOD環境での参考値です。大量のMODやレッドストーン回路の多いワールドでは、より上位のプランが必要になる場合があります。
【実践】Xserver VPSでMinecraftサーバーを立てる手順
ここからは、Xserver VPSのアプリイメージ機能を使って、Minecraft Java版サーバーを立てる具体的な手順を解説します。
ステップ1:Xserver VPSに申し込む
- Xserver VPSの公式サイトにアクセスし、「お申し込み」ボタンをクリック
- エックスサーバーのアカウントを持っていない場合は、新規登録を行う(メールアドレス、氏名、住所等の入力が必要)
- プラン選択画面で、前述の目安を参考にメモリ容量を選択する
- 契約期間を選択する(1ヶ月 / 12ヶ月 / 24ヶ月 / 36ヶ月。長期契約ほど月額単価は下がる)
ステップ2:アプリイメージで「Minecraft」を選択
- サーバー設定画面の「イメージタイプ」で「アプリケーション」タブを選択
- ゲーム関連のアプリイメージ一覧から「Minecraft(Java版)」を選択(統合版の場合は「Minecraft(統合版)」を選択)
- rootパスワードを設定する(必ず控えておくこと)
- SSH Keyの設定(任意だが、セキュリティ上設定を強く推奨)
- 内容を確認して申し込みを完了する
申し込み完了後、数分〜十数分でサーバーが構築されます。VPSパネルの「サーバー情報」からIPアドレスを確認してください。
ステップ3:Minecraftからサーバーに接続する
アプリイメージを利用した場合、サーバーの起動設定は自動で行われています。基本的にはすぐに接続が可能です。
- Minecraft Java版を起動し、「マルチプレイ」を選択
- 「サーバーを追加」をクリック
- 「サーバーアドレス」欄に、VPSパネルで確認したIPアドレスを入力
- 「完了」をクリックし、サーバー一覧に表示されたら接続
接続できれば、ひとまずサーバーの構築は完了です。
ステップ4:サーバーの基本設定を行う(SSH接続)
より細かい設定を行うには、SSH(Secure Shell)でサーバーに接続して操作する必要があります。
- Windowsの場合:PowerShell、Windows Terminal、またはTera Term等のSSHクライアントを使用
- Macの場合:標準のターミナルアプリを使用
- 以下のコマンドでSSH接続する
ssh root@[VPSのIPアドレス]
接続後、Minecraftサーバーの設定ファイル server.properties を編集することで、以下のような項目をカスタマイズできます。
max-players:最大接続人数(デフォルトは20)difficulty:難易度(peaceful / easy / normal / hard)gamemode:デフォルトのゲームモード(survival / creative / adventure / spectator)white-list:ホワイトリスト機能の有効化(trueにすると許可したプレイヤーのみ接続可能)motd:サーバー一覧に表示されるメッセージview-distance:描画距離(サーバー負荷に影響)
設定ファイルの編集後は、Minecraftサーバーの再起動が必要です。
ステップ5:セキュリティ対策を行う
サーバーをインターネットに公開する以上、最低限のセキュリティ対策は必須です。
- rootログインの無効化:一般ユーザーを作成し、rootでの直接SSH接続を禁止する
- SSH鍵認証の設定:パスワード認証を無効にし、鍵認証のみにする
- ファイアウォールの設定:Minecraftのデフォルトポート(Java版: 25565、統合版: 19132)とSSH用ポートのみ開放し、不要なポートは閉じる
- 定期的なOS・ソフトウェアのアップデート:セキュリティパッチを適用する
これらの設定はLinuxの基本知識が求められます。不安な方は、Xserver VPSの公式マニュアルや、信頼できる技術系サイトの手順を参照しながら作業してください。
他社VPSサービスとの比較
Xserver VPS以外にも、Minecraftサーバーに利用できるVPSサービスは複数あります。以下は主要サービスとの比較表です。
※ 料金は2026年3月時点の情報です。キャンペーン価格を除く通常料金で比較しています。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
| サービス名 | 4GBプラン月額目安 | Minecraftテンプレート | サーバー所在地 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Xserver VPS | 1,700円〜 | あり(Java版・統合版) | 国内 | アプリイメージで簡単構築。NVMe SSD。大手の安定運用 |
| ConoHa VPS | 1,700円〜(確認が必要) | あり(Java版・統合版) | 国内 | 時間課金あり。Minecraftマネージャー(管理画面)付き |
| さくらのVPS | 3,520円〜(確認が必要) | なし(手動構築) | 国内 | 老舗の信頼性。ゲーム特化テンプレートは未提供 |
| KAGOYA CLOUD VPS | 1,540円〜(確認が必要) | なし(確認が必要) | 国内 | 日額課金対応。法人利用にも強い |
筆者の見解では、Minecraftサーバー構築の手軽さという点では、Xserver VPSとConoHa VPSが頭一つ抜けています。どちらもMinecraft向けのテンプレートを用意しており、サーバー構築の経験が少ない方でも導入しやすい設計になっています。
一方、ConoHa VPSにはMinecraftマネージャーと呼ばれるWebブラウザからの管理画面があり、server.propertiesの編集やバックアップをGUI操作で行える点は大きなアドバンテージです。コマンドライン操作に慣れていない方は、ConoHa VPSも選択肢に入れて比較検討するとよいでしょう。
さくらのVPSやKAGOYA CLOUD VPSは、ゲーム向けテンプレートが充実していない分、Linux操作に慣れた中〜上級者や、Minecraft以外の用途も兼ねたい場合に向いています。
運用時の注意点・デメリット
Xserver VPSに限った話ではありませんが、VPSでMinecraftサーバーを運用する際には以下の点に注意が必要です。
1. サーバー管理は自己責任
VPSは「仮想専用サーバー」であり、OS以上のレイヤーの管理はユーザー自身が行います。セキュリティ対策、アップデート、バックアップはすべて自分の責任です。これはRealmsやAternosのようなマネージドサービスとの最大の違いであり、最大のデメリットでもあります。
2. Minecraftのバージョンアップへの対応
Minecraftは定期的にアップデートされます。サーバー側のバージョンもクライアントに合わせて更新する必要があり、特にMODやプラグインを使っている場合は互換性の確認が不可欠です。アップデート前には必ずワールドデータのバックアップを取りましょう。
3. 月額費用が継続的に発生する
VPSは月額課金のサービスです。遊ばない期間も費用がかかります。利用頻度が低い場合は、時間課金に対応したサービスや、使わないときはサーバーを停止できるプランの方がコストパフォーマンスが良い場合があります。
4. Linux操作の基礎知識が求められる
アプリイメージを使えば初期構築は簡単ですが、運用段階ではSSH接続やコマンドライン操作が避けられません。設定ファイルの編集、ログの確認、トラブルシューティングなど、Linuxの基本的なコマンド操作(cd、ls、vi/nano、systemctl等)は最低限覚える必要があります。
5. バックアップは自分で設定する
ワールドデータが破損したり、操作ミスで消えたりした場合に備えて、定期的なバックアップの仕組みを自分で構築する必要があります。cronを使った自動バックアップスクリプトの設定などが一般的です。Xserver VPSには自動バックアップ機能がありますが、対象や世代数については公式サイトで確認してください。
6. 大人数・高負荷時のパフォーマンス
Minecraftサーバーは、プレイヤー数の増加やMODの追加によってメモリとCPUの使用量が大きく変動します。契約プランのスペックを超える負荷がかかると、ラグ(遅延)やサーバーダウンの原因になります。プレイヤー数が増えてきたらプランのアップグレードを検討しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. Minecraft Java版と統合版(Bedrock Edition)、どちらのサーバーを立てるべき?
一緒に遊ぶメンバーの環境によって異なります。PC(Java版クライアント)のみで遊ぶならJava版サーバー、Switch・スマホ・Windows 10/11版のプレイヤーがいるなら統合版サーバーを選んでください。Java版と統合版は基本的に互換性がないため、参加者全員のプラットフォームを事前に確認することが大切です。なお、GeyserMCなどのプロキシツールを使えばクロスプレイも不可能ではありませんが、設定がやや複雑で、完全な互換性は保証されません。
Q2. 2GBプランで本当に動くの?
バニラ(MODなし)で1〜4人程度であれば、2GBプランでも動作は可能です。ただし、探索範囲が広がったりレッドストーン回路が増えたりするとメモリ不足になる場合があります。少しでもMODを入れたい場合や、快適さを重視するなら4GBプラン以上を検討してください。
Q3. サーバーを立てたら24時間稼働させる必要がある?
必須ではありません。プレイヤーが遊ぶ時間帯だけサーバーを起動するという運用も可能です。ただし、VPSの月額料金はサーバーを停止していても発生します。24時間稼働させておけば、メンバーが好きなタイミングでログインできるメリットがあるため、多くの場合は起動しっぱなしで運用されています。
Q4. MODサーバー(Forge / Fabric)は立てられる?
はい、VPSなのでMODサーバーの構築は可能です。ただし、Xserver VPSのアプリイメージで自動構築されるのはバニラサーバー(公式サーバーソフトウェア)です。ForgeやFabric、Paper(Spigot系)などのサーバーソフトウェアを使う場合は、SSH接続して手動でインストール・設定を行う必要があります。この場合はLinuxの操作知識が必要になります。
Q5. 途中でプランを変更(アップグレード)できる?
Xserver VPSでは、上位プランへのスケールアップに対応しています。ただし、下位プランへのスケールダウンには制限がある場合があります。詳細な条件や手続き方法については、公式サイトのヘルプページで最新情報をご確認ください。
まとめ
Xserver VPSは、Minecraftサーバー用のアプリイメージが用意されているため、VPS初心者でも比較的スムーズにゲームサーバーを立ち上げることができます。国内データセンター・NVMe SSD・大手企業の運用実績といった強みもあり、安定したマルチプレイ環境を構築したい方にとって有力な選択肢の一つです。
一方で、VPSである以上、サーバー管理やセキュリティ対策は自己責任であること、Linux操作の基礎知識が求められること、月額費用が継続的にかかることは理解しておく必要があります。「手軽さ」だけで選ぶならRealmsや他のマネージドサービスの方が適しているケースもあります。
本記事の情報が、サーバー選びの判断材料になれば幸いです。まずは公式サイトで最新の料金プランやキャンペーン情報を確認し、自分の用途に合ったプランを検討してみてください。

